「君はもう、仕事をするな」
夫がボスからそう言われて5年。
仕事をしない代わりに求められるのは、「部下が成長する環境をつくれ」という曖昧なミッション。
・部下に任せると遅い
・結局、自分でやった方が早い
・でもそれをやると誰のためにもならない
この矛盾の中で、多くの中間管理職は消耗していくと思います。
この記事では、「仕事をするな」と言われた中間管理職が直面するリアルと、そこから抜け出すための考え方を整理します。
双方向からの期待と無言のプレッシャー
現場が期待しているのは、「私たちの苦労を理解し、上層部により良い条件を働きかけてほしい」ということです。
一方で上司が期待しているのは、「決められた計画を確実に実行し、余計な問題を起こさないこと」です。
この二つの力が、一人の人間を板挟みにしてメンタルを消耗させ、時には無力感を味わわせます。
これは個人の能力の問題ではなく、制度設計における本質的な矛盾です。
気をつけないとストレスで疲労がたまり、部下には強く当たってしまい、上司からは良く見られない悪循環に陥ります。
燃え尽き症候群のような症状が出てきたら危険なサインです。
なぜプレイヤー思考が問題になるのか
プレイヤーとして優秀だった人ほど、以下の行動を取りがちです。
- 部下の仕事に手を出す
- 自分で抱え込む
- 短期的な成果を優先する
これらは一見合理的に見えますが、長期的には以下の問題を引き起こします。
部下が育たない
属人化が進む
組織の再現性が低下する
つまり、「自分でやる」ことは短期最適ですが、組織にとっては非効率なのです。
「何もしない勇気」が成果を生む
マネジメントにおいて最も難しいのは、「介入しない判断」です。
失敗を許容する
試行錯誤の時間を確保する
あえて任せ切る
これらは短期的には非効率に見えますが、長期的には人材の自走力を高めます。
私には子どもがいますが、子育てにも共通するところがあるなと思います。
決して簡単な事ではないです。
なぜ報われないのか?
なぜかというと、自分の成果が“直接”見えないから。
自分が何かをやって成果が出る、というよりも、部下が成果を出して、そこで初めて「自分の成果」として見られます。
部下がうまくいけば「本人の実力だよね」と言われ、うまくいかなければ「マネジメントが悪い」と言われたり、
チームが良い方向に成長しているが、上司はちゃんと理解して評価しているのか分からない…など理不尽に感じる瞬間が多いのが原因のように思います。
私の夫の場合、同僚からよく「もっと自分の抱えている仕事内容を上司に教えてあげないと評価されないよ!」と言われています。
ストレスフルな仕事の割にはあまり上司に評価されていないように感じることが夫をモヤモヤさせているようです。
消耗しないための3つの思考法
正直に言うと、中間管理職はそのままだと消耗します。
気づけば上にも下にも気を使って、自分だけが疲れている。
だからこそ、「考え方」を変えないと続きません。
① 「どう評価されるか」は自分で決める
多くの人がやってしまうのが、「ちゃんと見てくれてるはず」と評価を待つこと。
でも残念ながら、待っていても評価は上がりません。
上司は忙しいし、あなたの努力をすべて見ているわけではないからです。
だからこそ必要なのは、「自分はこれで評価される」と自分で決めること。
- チームの成果なのか
- 部下の成長なのか
- プロジェクトの完遂なのか
そして、それが組織の目標とズレていないかを確認するのです。
これをやるだけで、「なんとなく評価されない不安」はかなり減ります。
評価は“されるもの”じゃなく、“設計するもの”です。
② 「自分でやった方が早い」をやめる
これは中間管理職あるあるですが…「いや、それ自分でやった方が早いんだよな」とほぼ全員が思っています。
でも、それをやり続けるとどうなるか。
- 部下は育たない
- 自分だけ忙しくなる
- ずっとプレイヤーのまま
大事なのは、ちょっと我慢すること。
たとえ「自分の方がうまくできる」と思っても、あえて任せる。
最初はクオリティもスピードも落ちます。
でも、それを乗り越えない限り、チームは強くなりません。
短期の効率より、長期の成長を取る。
③ 「横のつながり」をちゃんと作る
中間管理職って、孤独になりやすいと思うのです。
- 上には本音を言いづらい
- 下には弱音を見せられない
じゃあ誰に話すのか?
答えは「同じ立場の人」です。
同期や同じレイヤーの管理職とつながることで、「それ、うちも同じだよ」と共感できたり、他の対応策を知ることができます。
正直、これがあるかないかでメンタルが全然違います。
一人で抱えない仕組みを、自分で作ること。
まとめ
中間管理職は、放っておくと消耗するポジションです。
でも、
- 評価を自分で設計する
- 手を出すのをやめる
- 横のつながりを持つ
この3つを意識するだけで、かなり楽になります。
夫も実際に実行していることです。
同じようにモヤモヤしている人がいたら、完璧じゃなくていいので、まずはどれか一つだけでも試してみることをお勧めします。
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